
贅沢は足し算でしか得られないものだと思っていた。
でもそれは違う。
先週末に訪れた能登の宿「さか本」。
ここには旅館にあるべき“おもてなし”がない。
客への至れり尽くせりもなければ、豪華な照明や演出もない、テレビもインターネットもないし、携帯の電波も届かない。
けれど、全てが引き算された中に、言葉では言い尽くせないほどの贅沢があった。
ここで多くは語らない。
興味のある人は行ってみて、実際に肌で感じてほしい。
四季の自然に身をまかせ、決して無理をせず、あるがままを魅せるこの宿は、訪れる人それぞれに違った癒しを与えてくれるはずだ。
引き算の先に見える贅沢…時代が進化し、もの本来の姿が見えなくなっている現代だからこそ、こういう形での“おもてなし”が必要なのだと感じた